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北海道酪農ヘルパー事業
推進協議会HOKKAIDO DAILY HELPER BISINESS PROMOTION COUNCIL

酪農ヘルパーの一日

主な業務内容と1日の流れ

 酪農ヘルパーの通常の勤務形態は、朝4時間、夕方4時間(1日8時間)程度の酪農に関わる作業を行います。酪農家と事前に作業上の注意点を打ち合わせ、2~3人の組で働くのが一般的です。

給餌

牛に食事(エサ)を与える仕事です。一般的に搾乳牛には、みなさんがイメージしやすい牧草を乳酸発酵させたサイレージや乾牧草などの粗飼料をはじめ、トウモロコシや大豆かすなど、エネルギーの高い濃厚飼料とよばれるものを与えます。エサの内容は農家によって異なります。たくさん牛乳を出してもらうためにも欠かせない仕事です。

搾乳

メインの業務である乳搾りです。酪農家は365日、毎日欠かさずに朝、夕と約12時間おきに行います。個体差はありますが、1頭の牛から1日に搾乳する量は20リットルから多くて40リットル以上にもなります。乳頭や乳の出やすさにも各個体で違いがあり、しっかりと搾ることができなければ乳房炎などの病気にかかってしまう可能性があるので、各個体の特徴を把握していくことが大切です。単純な作業のように見えますが、酪農家の経営にも直結するいちばん大切な仕事です。

哺乳

子牛にミルクを与える仕事です。生まれてから3か月前後までの子牛には通常の飼料ではなく、脱脂粉乳をベースにしたミルクを与えます。哺乳瓶やバケツを用いますが、慣れていない牛はこぼしてしまったり、しっかりと飲めないことがあったりするので横について飲ませてあげなければなりません。また、生まれて間もない子牛には細菌やウイルスから体を守る免疫がないので、丈夫な牛を育てるには、栄養価が高く免疫物質を含む初乳を与える必要があります。子牛のうちからしっかりとコミュニケーションをとり、信頼を得るためにも重要な仕事です。

その他

基本的には上記のような仕事が中心となります。しかし、出役する酪農家によっては、牛舎の清掃を任されることや、急な牛の出産などの補助をすることもあります。搾乳作業においては、酪農家によって搾乳方式や搾乳機が異なるため、ひとつひとつ覚えていかなければなりません。とても大きな責任を伴う酪農ヘルパーの仕事ですが、自分の搾った牛乳が全国で消費されることに生産者と同じように誇りを持ちながら仕事をすることができます。そして、なによりもコミュニケーションをとりながら酪農家からの信頼を得ることのできるとてもやりがいのある仕事です。

1日の基本スケジュール(例)

 酪農家はご存じの通り朝が早いです。午前の搾乳が終わった後の自由時間にはバンドの練習をして時間を有効に使っている酪農ヘルパーもいます。以下のスケジュールはほんの一例で、酪農家によって変わってきますが、なんといっても相手は生き物ですから毎日変化があり、常に新しい刺激を得ながら作業することができます。

5:00~
各事務所へ出勤
5:30~
担当する酪農家の牧場へ出役
6:00~
給餌・搾乳準備
6:30~
搾乳開始
8:30~
搾乳終了・子牛への哺乳・後片付け
9:30~
自由時間
昼食をとったり、買い物へ出かけたりと午後の出役まで自由に過ごすことができます。
16:30~
給餌・搾乳準備
17:00~
午後の搾乳開始
19:00~
搾乳終了・子牛への哺乳・後片付け
20:00~
各事務所へ報告
20:30
退勤