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「牛が大好きなんです。」
開口一番出てきた言葉である。これが現在酪農ヘルパーを務める上で彼女の一番のモチベーションとなっているのかもしれない。

「両親は犬のトレーナーで、祖父は肉牛の牧場をやっていたので小さいころからいつも身の周りには動物がいましたよ。牧場ののびのびとした雰囲気が好きだったし、何よりも牛が大好きでした。酪農に関わるのはある意味自然な流れだったと思います。」

憧れの北海道の大学で本場の酪農を学ぶために、18年間住んでいた岩手を単身飛び出した。

「帯広の畜産大学で学びました。1年生の頃から搾乳アルバイトを経験し、生産者や乳牛と触れ合い、酪農にますます惹かれるようになりましたね。寮生活で毎日朝も早かったですが、作業に遅刻したことは一度もありませんよ。クラスの女の子も酪農に憧れている子は多かったみたいです。酪農家に嫁ぎたいという友人がたくさんいましたしね。(笑)」

「ずっと酪農に携わりたい。」

大学4年時には十勝管内で臨時ヘルパーを1年間経験し、大学卒業を迎えるとともに空知にやってきた。

「酪農のスケールの大きさは北海道ならでは。十勝ではたくさんの牧場を巡りましたが、他の地域も見てみたいと思い、空知で専任ヘルパーになることに決めました。空知は牛の数は少ないけれど、畑作や6次産業にも力を入れていて、大消費地に近いというのが魅力だと思います。とても住みやすいですよ。」

 まだ空知に住み始めて半年であるが、すっかりと生活にも慣れてきているようだ。彼女の飾らない言葉には、業務を行う中で得た自信が垣間見える。

「小さいころからバスケットボールをやっているのですが、ヘルパーで使う体力は別物です。牛を動かしたり、エサを運んだりするのには瞬間的な力が必要なので最初は大変でしたけど、最近は腕の筋肉がだいぶついてきましたよ。」

 大学時代からアルバイトや研究で牛に付きっきりだった経験も現場での仕事に活きているようだ。牛との交流について何とも楽しそうに話してくれる。

「最近、私が行くと興奮して暴れる牛がいるんです。寝わらをストールに入れていると、後ろから突進されてわき腹が痛いんですよ。(笑)牛の性格もそれぞれですから、一頭ずつの特徴を把握し、コミュニケーションをとることが大事ですね。大学では、牛の発情について研究していたので、牛の行動の変化には目を光らせていますよ。」

 牛だけでなく、もちろん酪農家との交流も大切にしている。

「そらち南管内の利用戸数は11戸で、それぞれ作業の手順、エサを与える時間が異なるので、最初は覚えるのが大変です。それでも、同じ酪農家の方と月に2、3回お会いする中でそれぞれの考え方を理解するよう努力しています。時々自宅でとれた新鮮な野菜をいただくこともありますし、『いつもありがとう』と言っていただくと、ヘルパーをやっていてとても良かったなと思います。」

最後に、今後の目標を聞いた。

 「これからもずっと北海道で酪農に携わっていきたいという気持ちがとても強いです。とにかく今は空知で酪農ヘルパーとして頑張り、もっと勉強して道内のさまざまな地域で酪農を経験していけたら良いなと思っています。」